新刊『競馬統計術』でも回顧したように、アメリカの競馬本としては古典ともいえる、アンドリュー・ベイヤーの『Picking Winners』を、私は四半世紀前に翻訳し、『勝ち馬を探せ』(メタモル出版)という邦題で刊行した。当時から海外の競馬に興味をもってきたが、ずっと違和感を覚えたまま現在に至っていることがある。

今回の凱旋門賞でもそうだったが、日本馬が海外のレースに出走する際、“世界へ挑む”的な表現をすることだ。競馬は地域によって異なり、競馬ファンも関係者もよくわかっていることだが、同じメンバーでも東京競馬場でレースをやれば、違う結果になるだろう。世界ではなく、普段とは異なる地域のレースに参戦するのである。もちろん、凱旋門賞のレベルが低いと言っているのではない。遠征する馬に能力があって、なおかつ周到な準備が必要でもある。異なる地域のレースに参戦するということを、簡潔に、世界へ、と表している(ま、どのスポーツでも日本では見受けられる)こともわかるが、世界という単語は、フランスのロンシャン競馬場のレースに参戦するという具体的な目標を覆ってしまうように思えるのだ。ちなみに今年の凱旋門賞は日本馬を除けば、フランス、イギリス、アイルランド、ドイツ調教馬。“コテコテ”の欧州馬ばかりだった。

もうひとつ、3頭が出走するから、勝機が3倍になるわけではないという、当たり前のことも認識させられた。メルマガで、3連複の買い方をご覧になっていただければわかるが、私のような買い方で軸馬を増やすと勝つ可能性が高くなるような気がする。しかし、実際に統計を出すと、そうとも言えないことがわかる。

さて、3日間開催の中日(なかび)、12日・日曜の重賞は東京の毎日王冠。Speed Figuresのランク1位はディサイファ。初重賞制覇となった前走と同じ東京芝1800m、枠も同じ1枠1番。断然の人気にはならないようで、この馬が軸。

そして勝負レースは東京10R、12R。買い目は無料メールマガジン「山本尊のGPS競馬」をご覧ください。
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山本尊
スタンダードマガジン
2014-10-08